ピロリ菌の知っておきたい対処方法

対処方法!ピロリ菌の検査と治療方法

①胃がんとピロリ菌の除菌について

ピロリ菌って何?」のコーナーで、ピロリ菌を持っていると胃がんになる確率が高くなることを紹介しました。
では、すでにピロリ菌を持っている人は、胃がんになるリスクを減らすことはできないのでしょうか。

2004年の消化器学会では、「ピロリ菌の除菌に成功」すると胃がんの発生が、退治しない人の1/3~1/6に減少することが示されました。
※除菌とは薬を服用することにより、ピロリ菌を退治する治療(除菌療法)

とくに、慢性胃炎があまり進行していない人は、胃がんを発生することがほとんどありませんでした。つまり、胃炎が重症化しないうちに除菌した方が、その後胃がんになるリスクが抑えられるのです。

ピロリ菌の除菌に成功した場合の胃がんリスクの割合

「胃がん撲滅計画」を提唱する北海道大学の浅香教授らの研究によると、ピロリ菌保菌者で30歳代までに除菌した人は、ほぼ100%胃がんにならず、40歳代では男性93%女性98%、50歳代では男性76%女性92%、60歳代では男性50%女性84%が予防できました(男女の差は、喫煙・アルコール摂取などの差と考えられる)。
高齢になるほど予防率が低くなるのは、萎縮性胃炎の程度まで進行している人が多いためと考えられます。

ですから、まだなにも症状のない人ほど、ピロリ菌除菌の有効性が高いのです。
同教授らによる別の研究では、早期胃がんで治療をした人にも、ピロリ菌除菌の効果が表れました。除菌に成功した集団を3年間追跡した結果、しなかった集団よりも再発の確率が1/3に減りました。

早期胃がん治療後 新しい胃がんが発生した人の割合

ピロリ菌の専門学会である「日本ヘリコバクター学会」は、ピロリ菌によって引き起こされる病気が胃粘膜の病気だけでなく、特発性血小板減少性紫斑病や鉄欠乏性貧血などもあることから、全身に対する「ピロリ菌感染症」ととらえています。2009年1月に発表した『H. pylori感染の診断と治療のガイドライン』では、ピロリ菌に感染している人はすべて除菌を受けることを強くすすめています。

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