オーストラリアの検査事情が分からないので、この検査がどのような検査なのか確証がありません。
ですが、息の検査とのことですのでおそらく日本の尿素呼気試験にあたるものだと推測します。ちなみに、日本のカットオフ値は2.5ですので、全く同じ検査ではないようです。
尿素呼気試験は、ピロリ菌がウレアーゼ活性を持つことを利用します。ピロリ菌は胃の中で胃酸に溶かされないように、アンモニアを作って胃酸を中和します。このアンモニアは、胃の中に存在する尿素から作るのですが、この能力をウレアーゼ活性と言います。また、副産物として二酸化炭素が作られます。
尿素呼気試験では、13Cと言う特別な炭素で人工的に作られた尿素を内服します。もし、ピロリが胃の中にいるならウレアーゼ活性によって13Cのアンモニアと二酸化炭素ができます。この二酸化炭素がいったん体の中に吸収されて、呼気（吐いた息）とともに出てくるのを測定します。
ですから、測定されるのはウレアーゼ活性の多寡です。これはピロリの数とも比例しませんし、除菌のしやすさ、癌化のしやすさなどとも無関係です。
おそらく、おっしゃっているのはこの尿素呼気試験だと思うので、除菌できるかどうかに関して、ご心配にならなくていいと思います。